ヘビの飼い方を、分かりやすくご紹介します。

矢印 6.ヘビの世話をしよう!

ヘビは基本的に日光を必要としません。
日光に当たると体温を上昇させてしまうため、日陰になる場所が必要です。また、ストレスを与えないよう、振動の少ない静かな場所で過ごさせましょう。

エサは7~10日に一回くらい与える

ヘビの種類によりますが、だいたい7~10日に一回くらいエサやりをしましょう。
エサのサイズはヘビの胴体くらいの大きさで。大きすぎるエサを与えると、吐いたり消化不良を起こしてしまうことがあります。
ビタミン補給のために、3回に一回くらいビタミン剤を与えるのもおすすめ。
エサの動物の口にサプリなどを入れておくと、楽にビタミン補給ができます。

ヘビの脱皮

ヘビの生活に脱皮は付きもの。
脱皮が近づくと、ヘビの目が白くにごり、エサを食べなくなります。目が元に戻ったら脱皮スタート。健康なヘビほど早く脱皮が終わります。
ヘビにとって、脱皮はとても大事です。脱皮が始まったら、飼い主は掃除を避け、終わるまでケージに布をかけて静かな環境を作ってあげましょう。
脱皮が終わった後はたくさん食べますので、エサの回数を少し増やして下さい。

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矢印 7.ヘビの一年

矢印 冬(12~2月)
南国のヘビ、冬眠しないヘビには暖房器具が必要です。パネルヒーター、保温電球などを使ってあたたかく保ってあげましょう。暖房が切れると死んでしまうため、ケージに温度計を入れ、自動で温度調節をしてくれるサーモスタット、予備の暖房器具などを用意して万全に備えましょう。
また、乾燥が厳しい季節でもあります。霧吹きなどで湿度を保って下さい。
乾燥によりダニも付きやすいので、体に異常がないかもチェックしてあげましょう。
年末年始は忙しくなりますが、どうか世話を忘れないであげて下さい。

矢印 春(3~5月)
冬眠していたヘビは、3月~4月くらいに目覚めます。弱ってお腹をすかせているので、体に異常がないかチェックして下さい。エサは消化しやすいよう小さめのものを与え、与える回数を多めにしましょう。
まだ暖房器具が必要な時期です。温度管理には注意しましょう。
繁殖シーズンでもあります。オスメスをいっしょに飼育している場合、産卵を見られるかも知れません。

矢印 夏(6~9月)
そろそろ暖房器具を片付けましょう。
梅雨の間は掃除をしっかり行い、カビを防いで下さい。
梅雨が明けたら、暑くなるのでケージを涼しく、風通しのよい場所に置きましょう。
直接日光は禁物。南国のヘビでさえ、30度以上の日が続くと体調を崩します。あまり食べなくなったら、エサに栄養剤を含ませて与えましょう。
水が腐るのも早いので、注意が必要です。

矢印 秋(10~11月)
いきなり寒くなることがあります。暖房器具の準備をしておきましょう。
昼と夜の気温差も激しいので、注意が必要です。夏の疲れを癒すため、エサの回数をすこし増やし、十分に体力を付けさせて下さい。
この時期はヘビにとって病気にかかりやすい時期。急激な温度変化には気をつけてください。 冬眠するヘビは、10月下旬ごろから準備をはじめ、11月中には冬眠につかせるようにしましょう。

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矢印 8.ヘビと触れ合う(ハンドリング)

ヘビが与えたエサを警戒せずに食べるようになったら、触れ合いに挑戦してみましょう。

まず、ヘビに向かってゆっくり手を近づけてみてください。
ここでヘビが首を持ち上げ威嚇してきたら、危険なので軍手かグローブを身につけましょう。そして、下からそっと水をすくい上げるように、ヘビをすくいあげてください。ヘビの首や胴体を持ってはいけません。手に乗せるだけです。
あとはヘビの動きに合わせて手を動かすだけ。ヘビにストレスを与えすぎないように、最初は数分、長くても5分でヘビをケージに戻しましょう。何日かこれを繰り返してください。 そのうち手を出しても警戒しなくなります。そうなったら、もう素手で触れても大丈夫でしょう。ポイントはゆっくり動くこと、ヘビを掴まないこと、長い時間触れ合わないことです。

エサを食べた後や脱皮前後、元気がないときなどに触れ合うのは止めましょう。無理に触れ合うと体調をくずし、最悪死に至ります。また、性格が荒いヘビや水中で過ごすヘビなどは、触れ合うことが出来ません。ハンドリングしたい方は、コーンスネークやミルクヘビなど触れ合えるヘビを飼うようにしましょう。

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矢印 9.ヘビに噛まれたら

ヘビと仲良くなっても、ちょっとしたことで噛まれます。
噛まれてびっくりするかもしれませんが、痛くても動かないで下さい。動くと皮膚が裂け、ひどい怪我になることがあります。たいていは、しばらくじっとしているとヘビが離れるので、ヘビをしっかりケージに閉じ込めてから治療しましょう。
噛まれた上に巻きつかれた場合、もう片方の手でゆっくりほどきます。ヘビが大きく力強いときは、人を呼んで手伝ってもらいましょう。
※あくまで毒のないヘビの場合の対処法です。

毒蛇に噛まれたら

まず、毒を吸い出して下さい。毒は血に入ると大変ですが、お腹に入ると酸により分解されますので、飲んでも大丈夫です。ただし、口の中に怪我がある場合はそこからも毒が入るので要注意です。
吸い出したら傷口より上を縛って下さい。タオルやネクタイなどの幅の広い布で、きつめに縛りましょう。毒が回るのを遅くしてくれます。
そして噛まれた場所をお茶で洗ってください。お茶に含まれるタンニン酸が毒に有効です。
ここまで終えたら動かず安静にし、病院を呼んで下さい。

自分がどんなヘビに噛まれたのか、医師に説明できるようにしましょう。名前が言えれば一番ですが、もしわからなくても色、柄、大きさだけでも伝えましょう。
病院に着くまで時間が掛かる場合、縛った場所の壊死を防ぐために15分ごとにほどき、縛りなおします。

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矢印 10.ヘビが卵を産んだ!

つがいで飼っている人には待ち望んだ出産でしょうが、まれに相手のいないメスが卵を産むこともあります。一匹で飼っているのに、なぜ?と、飼い主さんは慌てるでしょうが、メスは体に何年もオスの精子を貯蔵できます。昔、どこかで交尾したときのものを利用したのでしょう。
こういう事がおこるので、メスを飼う人は、産んだときのために用意をしておかねばなりません。

卵をふ化させよう!

矢印 ふ化に必要なもの
矢印
矢印 虫かご(100均のものでOK)
矢印 水苔
矢印 ラップ
矢印 霧吹き
矢印 温度・湿度計
矢印 パネルヒーター

まず、水苔と虫かごを用意します。
水苔は水にひたし、強くしぼって虫かごの底に敷きます。
その上に、卵を産んであった状態のまま、そっと置きます。このとき、卵を強くゆらしたり、上下を反対にしたりすると卵が死んでしまいます。メスが産んだときの向きのまま、卵が何個かくっついているのなら、くっついたまま移動させます。
卵を置いたら、卵の上に底に敷いたぶんと同じだけ水苔をのせます。 そして虫が入らないように虫かごにラップをかけ、卵が呼吸できるようにラップに20個ほど小さな穴を開けます。
気温は20~30℃。温度が足りないならパネルヒーターで底を暖め、気温が高いなら32℃を超えないよう注意して下さい。湿度も大切なので、たまに霧吹きをかけましょう。

だいたい2~3ヶ月でふ化します。
生まれたら、温度は28~30℃くらいをキープしましょう。 子ヘビは一回目の脱皮をするまで何も食べないので、それまで温度・湿度を保ちながら放置して下さい。

子ヘビの育て方

一回目の脱皮を終えたら、エサやりです。
子ヘビは小さなものしか食べないので、エサの用意が大変。ヘビの食性にあわせて、おたまじゃくしやピンクマウスを与えますが、場合によってはエサを解体して小さくしてあげる必要があります。エサを小さくしたら、そのぶん与える回数を増やしましょう。
エサをあげる回数は、2日に一回くらいです。

同じケージで何匹も育てる場合、エサが平等に行きわたるようにし、共食いに注意して下さい。

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